『補助金を使えば、申請を手伝ってもらう費用も戻るのでは』と思うかもしれません。小規模事業者持続化補助金の一般型・通常枠では、応募書類や実績報告書などの作成・手続きにかかる費用は補助対象外です。外部へ支援を頼むときは、設備や広告の代金と、申請支援の料金を分けて予算を立てます。
1. 申請書の作成費と成功報酬は、補助金で賄う前提にしない
2026年9月12日時点で公開されている第20回公募要領・第8版には、応募書類や実績報告書などの作成・送付・手続きにかかる費用、成功報酬型の費用が、補助対象外経費として記載されています。請求書に『支援一式』と書かれていても、その名前で対象になるわけではありません。
一般的なコンサルティングやアドバイス費用も対象外です。ただし、公募要領ではインボイス制度対応のための専門家への相談費用を除くとされており、内容によって扱いが異なります。この例外を、通常の補助金申請代行や店舗経営の相談全般へ広げて考えないでください。
制度名が似ていても、自治体の別の支援制度では経費の条件が違う場合があります。この記事は持続化補助金の一般型・通常枠についての説明です。見積書の作業内容を分け、申請する公募回の要領で確認します。
2. 無料の相談窓口で、依頼する範囲を決める
持続化補助金は、店舗所在地の商工会または商工会議所が関わる制度です。申請方法や事業支援計画書の依頼先を、所在地に応じた公式窓口へ確認します。経営全般の相談なら、よろず支援拠点など無料の公的窓口も利用できます。
窓口で相談できることと、申請書を丸ごと作成してもらえることは同じではありません。どこまで支援してもらえるか、相談予約が必要か、持参する資料は何かを事前に確認してください。相談を受けたり計画書を発行してもらったりしても、採択が決まるわけではありません。
外部へ有料で依頼するなら、『店の計画を相談したい』『申請画面の入力を確認したい』『実績報告の書類を整理したい』と、困っている作業を分けて伝えます。何を自分で用意し、何を相手に頼むかが決まると、見積もりを比べやすくなります。
3. 見積もりでは、料金が発生する時点を確認する
着手金、成功報酬、最低報酬、採択後の支援料、実績報告の追加料金など、費用の区分は依頼先によって異なります。『成功報酬だけ』と案内されていても、何を成功とする契約なのかを確認してください。採択通知の時点なのか、交付決定後なのか、補助金が入金された後なのかで、支払時期が変わります。
例えば、着手金3万円と『採択額50万円の10%』を支払う契約なら、報酬は合計8万円です。これは税抜と仮定した計算例で、相場や当サイトの料金ではありません。消費税や別作業の料金が加わるなら、実際の支払額は増えます。
最終的な交付額が下がった場合も採択額を基準に請求するのか、不採択なら着手金は戻るのか、途中で依頼をやめた場合はいくらかを契約前に確認します。支援料金が補助対象外なら、設備などの自己負担とは別に用意する費用になります。
4. 飲食店の計画を、自分の言葉で説明できるようにする
計画の打ち合わせには、現在のお客様、売れているメニュー、空いている時間帯、増やしたい予約や注文、予定する取組の見積もりを持参します。店の実情が分からないまま文章だけ整えても、実施する段階で無理が出ます。
例えば、平日の団体予約を増やすためにコース紹介を作る計画なら、対応できる人数、調理の体制、コースの利益、掲載先まで確認します。補助金が出なくても必要な取組か、受け取るまでの支払いを用意できるかも、依頼前に考えておきたい点です。
過去の採択事例をそのまま写したり、実際には予定していない設備を計画へ入れたりしないでください。提出する計画や数字は店側も読み、実行する内容と一致しているかを確かめます。外部支援者の実績だけで、自店の採択や交付が保証されることはありません。
5. 依頼先には、採択後にどこまで対応するかも聞く
申請の支援だけで契約が終わるのか、採択後の見積書提出、変更時の相談、実績報告まで含むのかを確認します。納品書や振込記録を保管するのは誰か、店から資料を渡す期限はいつか、書類に不備があった場合の修正は料金内か、といった質問が役立ちます。
電子申請は、制度が定めた方法で進めます。本人のアカウント情報を安易に渡すのではなく、対応可能な支援範囲や正規の操作方法を確認してください。書類の作成や代理を頼む場合も、依頼内容に必要な資格・権限、実際の担当者、契約主体を確認します。
『確実に採択される』『経費名を変えれば対象になる』『自己負担分は後で返す』などの説明には注意が必要です。対象外の支援料金を設備代金へ紛れ込ませず、疑問があれば契約前に公式窓口へ確認してください。
6. 第20回は、相談の締切と申請締切を分けて予定する
公式サイトでは、第20回の申請受付開始は2026年11月5日、事業支援計画書の発行受付締切は12月4日、申請締切は12月15日17時と案内されています。2026年9月12日時点では受付開始前です。予定は変更される場合があるため、予約・申請前に公式ページも確認してください。
外部の支援者へ依頼した日が、そのまま商工会や商工会議所への依頼日になるとは限りません。窓口の予約、計画の作成、見積もりの準備、店側の確認に必要な日を予定表へ入れます。締切当日に初めて相談する予定にはせず、発行手続きを含めた日程を早めに確認してください。
参考情報
料金、規約、制度、検索サービスの仕様は変更されることがあります。実際に契約・申請・設定を変更する前に、必ず提供元の最新情報を確認してください。
- 持続化補助金・第20回公募要領 第8版:補助対象外経費(冊子20ページ)
- 持続化補助金公式:申請手順・第20回日程(2026年9月12日確認)
- 持続化補助金・商工会議所地区の公式窓口
- よろず支援拠点:無料の経営相談
記事更新:2026年9月12日
この記事は一般的な店舗運営の考え方をまとめたものです。会計、税務、法務、労務など個別判断が必要な内容は、税理士、弁護士、社会保険労務士、公的相談窓口等へご相談ください。編集方針を見る
