【2026年最新】飲食店が使える補助金・助成金まとめ|制度一覧と選び方

IT化、販路開拓、省力化、新事業、創業、事業承継。飲食店が検討しやすい制度を、目的と申請時期から選べるようにまとめました。

開店前に予約や店内業務を確認する飲食店スタッフ
イメージ画像:飲食店DXナビ編集部制作
飲食店DXナビ編集部

公的機関・制度事務局・サービス提供会社の公開情報を確認し、飲食店向けに整理しています。

編集方針

この記事でわかること

  • 飲食店が検討できる主要な補助制度
  • 目的に合う制度を選ぶ早見表
  • 申請前に知っておきたい後払いの注意点
  • 申請から入金までの流れと相談先

飲食店の設備や集客へ使える補助制度はあります。ただし、補助額の大きさだけで選ぶと、対象経費や申請要件が店の計画と合わず、準備にかけた時間が無駄になることがあります。

先に決めたいのは「何を買うか」ではなく、「集客を増やしたい」「会計を省力化したい」「新しい事業を始めたい」といった経営上の目的です。その目的に合う制度を探し、対象経費と実施時期を公募要領で照合します。

最初に確認

補助金は原則として後払いです。採択前や交付決定前に契約・発注した経費は対象外になる場合があります。自己資金や融資を含めた資金計画を先に作ってください。

飲食店は補助金をどう使うべきか

補助金は、開業資金や運転資金を丸ごと用意してくれる仕組みではありません。多くの制度では、申請、審査、採択、交付決定、事業実施、実績報告を経てから補助額が確定します。

開業前に必要なお金は自己資金と融資で準備する

物件取得費、保証金、内装工事、厨房機器、仕入れ、人件費などは、営業開始前から支払いが発生します。補助金の入金を待てない支出は、自己資金や融資を中心に組み立てます。

補助金は投資の一部を補うものと考える

開業後の販促、予約・会計システム、省力化設備、新商品の開発など、今後の売上や生産性につながる投資を補完する使い方が現実的です。不採択でも実行できる計画かどうかも確認します。

2026年に飲食店が検討できる主要制度早見表

現在掲載している主要6制度を、主な目的と受付状況で比較します。受付状況は時間とともに変わるため、制度名から詳細ページと公式サイトへ進んでください。

制度向いている目的補助上限の目安受付状況
デジタル化・AI導入補助金2026店舗のIT化・省力化最大450万円(申請枠により異なる)受付中
小規模事業者持続化補助金 一般型・通常枠販路開拓・集客改善公募要領・特例適用状況により異なる受付予定
中小企業省力化投資補助事業人手不足・省力化最大1億円(申請枠・従業員規模等により異なる)受付中
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金新商品・新事業への挑戦革新的新製品・サービス枠は最大3,500万円、新事業進出・グローバル枠は最大9,000万円受付予定
小規模事業者持続化補助金 創業型創業後の販路開拓公募要領・特例適用状況により異なる受付予定
事業承継・M&A補助金店舗の引継ぎ・M&A最大2,000万円(申請枠により異なる)受付中

制度情報の確認日:2026年7月11日。締切、補助率、上限額は申請枠や条件により異なります。

目的別に見る、飲食店の補助金の選び方

POS・予約・会計をIT化したい

事務局へ登録されたITツールを導入する場合は、デジタル化・AI導入補助金が候補です。一般的なWeb制作や未登録ツールが自動的に対象になるわけではありません。

デジタル化・AI導入補助金を見る

チラシ・Web・店舗改装で集客したい

小規模事業者が経営計画に基づいて新しい販路を開拓する場合は、持続化補助金を確認します。通常の設備交換だけでは対象にならない場合があります。

持続化補助金を見る

配膳・会計・調理を省力化したい

人手不足への対応を設備で進める場合は、省力化投資補助事業が候補です。導入前後で何時間減らせるかを説明できるようにします。

省力化投資補助事業を見る

新商品や新しい事業へ進出したい

既存店舗の通常営業とは異なる新製品・新市場へ投資する場合は、新事業・ものづくり系の制度を確認します。

新事業向け制度を見る

飲食店が検討できる主要6制度

制度 1

デジタル化・AI導入補助金2026

登録済みITツールの導入による生産性向上を支援する制度です。飲食店ではセルフオーダー、会計、予約・顧客管理などが候補になります。

対象の目安
ITツールを導入して労働生産性を高めたい中小企業・小規模事業者
申請時期
通常枠・インボイス枠等:2026年3月30日~7月21日/複数者連携枠:8月25日まで
補助上限
最大450万円(申請枠により異なる)
補助率
1/2~4/5(申請枠・規模等により異なる)

飲食店で考えられる活用例

  • セルフオーダーで注文業務を効率化
  • POSレジと会計ソフトを連携
  • 予約・顧客管理をデジタル化
申請前の注意

補助対象は事務局に登録されたITツールに限られます。一般的なWeb制作や未登録の個別開発は、そのままでは対象になりません。

制度 2

小規模事業者持続化補助金 一般型・通常枠

小規模事業者が自ら経営計画を作り、商工会・商工会議所の支援を受けながら行う販路開拓などを支援します。

対象の目安
商業・サービス業では常時使用する従業員5人以下など、制度上の小規模事業者
申請時期
2026年11月5日~12月15日(第20回)
補助上限
公募要領・特例適用状況により異なる
補助率
原則2/3(申請条件により異なる)

飲食店で考えられる活用例

  • 新メニューやテイクアウト商品の販促
  • チラシ・看板・Webサイトで新規顧客を獲得
  • 展示会・商談会への出展
申請前の注意

単なる設備交換や通常の営業活動ではなく、経営計画に基づく新たな販路開拓であることが重要です。

制度 3

中小企業省力化投資補助事業

人手不足に対応する設備・システム投資を支援します。カタログ注文型は随時受付、一般型は事業に合わせた設備導入が対象です。

対象の目安
人手不足の解消と生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者
申請時期
カタログ注文型:随時受付/一般型第7回:2026年7月1日~7月31日
補助上限
最大1億円(申請枠・従業員規模等により異なる)
補助率
申請枠・企業規模・金額等により異なる

飲食店で考えられる活用例

  • 配膳ロボットでホール業務を軽減
  • 券売機や自動精算機で会計業務を省力化
  • 自動調理・食器洗浄設備を導入
申請前の注意

カタログ注文型と一般型では申請方法や対象設備が異なります。まず解決したい作業を特定して枠を選びます。

制度 4

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金

革新的な新製品・サービス開発、新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓に必要な設備投資等を支援する2026年の新制度です。

対象の目安
新しい製品・サービスや市場への進出によって付加価値向上を目指す中小企業等
申請時期
第1回:2026年8月31日~9月30日18時
補助上限
革新的新製品・サービス枠は最大3,500万円、新事業進出・グローバル枠は最大9,000万円
補助率
中小企業1/2(条件により2/3)、小規模事業者2/3など

飲食店で考えられる活用例

  • 店舗運営の知見を生かした新サービスを開発
  • 食品加工・物販など新しい収益事業へ進出
  • 高付加価値な商品を新市場へ展開
申請前の注意

従来のものづくり補助金と新事業進出補助金を統合した制度です。既存商品の単純な販売地域拡大だけでは、新市場進出と認められない場合があります。

制度 5

小規模事業者持続化補助金 創業型

創業後の小規模事業者が、経営計画に基づいて行う販路開拓などを支援する枠です。通常枠とは別に創業要件があります。

対象の目安
公募要領で定める創業要件を満たす小規模事業者
申請時期
2026年11月5日~12月15日(第4回)
補助上限
公募要領・特例適用状況により異なる
補助率
原則2/3(申請条件により異なる)

飲食店で考えられる活用例

  • 新規開業店の認知を広げる
  • 看板・チラシ・販促物を制作
  • 新商品販売のための店舗導線を整備
申請前の注意

開業しただけで自動的に対象になるわけではありません。創業時期や特定創業支援等事業など、創業型固有の要件確認が必要です。

制度 6

事業承継・M&A補助金

事業承継前の設備投資、M&Aの専門家費用、M&A後の統合、承継等に伴う廃業・再チャレンジを支援します。

対象の目安
事業承継やM&A、承継後の事業統合等に取り組む中小企業・小規模事業者
申請時期
第15次:2026年6月19日~7月24日
補助上限
最大2,000万円(申請枠により異なる)
補助率
1/3~2/3(申請枠・要件により異なる)

飲食店で考えられる活用例

  • 後継者への店舗承継に合わせて設備を更新
  • 他店の事業を引き継いで事業を拡大
  • M&A仲介・FA等の専門家を活用
申請前の注意

事業承継促進、専門家活用、PMI推進、廃業・再チャレンジなど複数の枠があります。目的に合わない枠では申請できません。

補助金の申請から入金までの流れ

  1. 経営課題と投資内容を決める集客、省力化、IT化など、何を改善するのかを先に言葉にします。
  2. 公募要領で対象を確認する対象事業者、対象経費、実施期間、必要書類を公式情報で照合します。
  3. 電子申請と支援機関の準備をするGビズIDや商工会・商工会議所の書類は、締切直前では間に合わない場合があります。
  4. 採択・交付決定後に事業を実施する交付決定前の契約や発注が認められるかは、必ず制度ごとに確認します。
  5. 実績報告を提出する請求書、振込記録、写真など、経費と実施内容を証明する書類を保管します。
  6. 確定検査後に補助金が入金される先に支払いが必要になるため、入金までの資金繰りを準備します。

飲食店の補助金・助成金でよくある質問

開業前の内装工事に補助金を使えますか?

制度によっては店舗改装等が対象になる場合があります。ただし、交付決定前の契約・発注・支払いは対象外になることが多く、開業スケジュールとの調整が必要です。

補助金だけで開業できますか?

難しいと考えてください。多くの制度は後払いで、採択も保証されません。物件、工事、仕入れ、当面の運転資金は自己資金や融資を中心に準備します。

個人事業主でも申請できますか?

個人事業主を対象に含む制度はあります。ただし、従業員数、事業期間、創業支援の受講など、制度ごとの要件を満たす必要があります。

どこへ相談すればよいですか?

商工会・商工会議所、よろず支援拠点、制度事務局が主な相談先です。雇用関係の助成金は社会保険労務士、税務や資金計画は税理士・金融機関への相談も検討します。

まとめ:補助額より、店の目的と実施時期で選ぶ

補助金は、申請すれば必ず受け取れる資金ではありません。目的、対象経費、申請時期が合う制度だけを候補に残し、不採択の場合も含めた資金計画を作ることが大切です。

候補が決まらない場合は、商工会・商工会議所やよろず支援拠点へ、設備の見積もりを取る前に相談すると進めやすくなります。

参考にした公式情報

ミラサポplus ↗

中小企業庁 補助金等公募案内 ↗

各制度の公式サイトは、早見表と制度詳細から確認できます。