飲食店の電話・問い合わせ対応を減らす方法

電話をなくすのではなく、お客様が迷わず自己解決でき、予約や重要な相談だけスタッフへ届く状態を作ります。

開店準備中にスマートフォンの着信内容を確認する飲食店オーナー
イメージ画像:飲食店DXナビ編集部制作
飲食店DXナビ編集部

公的機関・制度事務局・サービス提供会社の公開情報を確認し、飲食店向けに整理しています。

編集方針

この記事でわかること

  • 電話対応に使っている本当の時間
  • 公開情報だけで減らせる問い合わせ
  • AIへ任せる用件と人が判断する用件
  • 30日で改善する具体的な手順

料理中に電話が鳴り、手を止めて出たら「今日は何時までですか?」。この1件は短くても、手洗い、移動、メモ、予約台帳への転記まで含めると、営業への中断は通話時間より長くなります。

一方、電話の中には予約、当日変更、道に迷ったお客様など、売上や来店体験に直結する用件もあります。件数を一律に減らすのではなく、公開情報で自己解決してもらう用件と、人が受けるべき用件を分けます。

最初に電話対応の負担を測る

不在着信数だけでは、失った予約も業務負担も分かりません。まず1週間だけ、着信時刻、用件、通話分数、対応後の作業、予約につながったかを記録します。

件数営業時間内・外の着信数
用件予約・変更・案内・営業・緊急
時間通話・中断・転記・折り返し
結果予約・自己解決・折り返し漏れ

1件3分の通話でも、調理場から電話へ移動し、手洗いをやり直し、予約台帳へ記録すれば実負担は増えます。逆に、予約電話を取れなかったからといって、全件が売上損失とは限りません。営業電話と定型質問を分けて見ます。

問い合わせを5種類へ分ける

分類ごとに最適な受け方が異なります。定型案内はWebや自動応答、空席は予約システム、個別判断はスタッフというように分けます。

01

定型案内

営業時間、定休日、住所、駐車場、支払い方法、席、子ども連れなど。公開情報を整備し、自動回答しやすい領域です。

02

空席・予約

希望日時、人数、席種、変更・キャンセル。予約台帳とリアルタイム連携しない場合は、空席を断定しない設計が必要です。

03

商品・メニュー

価格、提供時間、テイクアウト、売り切れ。更新頻度を決め、古いメニュー情報を残さないようにします。

04

個別判断

貸切、大人数、サプライズ、特別対応。条件が複雑なため、必要事項だけ聞いてスタッフへ引き継ぎます。

05

安全・健康

食物アレルギー、コンタミネーション、体調に関する相談。確認済み情報だけを示し、AIが安全を保証しないようにします。

問い合わせを減らす7つの手順

  1. 直近1週間の電話・DM・メールを記録する質問内容、時間、対応分数、予約結果を残します。
  2. 質問を用件別に分類する公開情報で減らせる電話と、売上・安全に関わる電話を分けます。
  3. Google・公式サイト・予約ページを統一する営業時間、住所、支払い、予約URLの食い違いを直します。
  4. よくある質問へ結論から答える質問1つに回答1つとし、条件と例外も書きます。
  5. 予約変更とキャンセルの窓口を示す電話以外の方法がある場合は受付時間と手順を明記します。
  6. 自動化は定型案内から始める例外、返金、安全、クレームは人へ引き継ぎます。
  7. 未回答の質問を毎月反映する公開後の記録からFAQと分岐を短く直します。

サイトへ掲載したいFAQ例

営業時間とラストオーダーは何時ですか?

曜日別の営業時間、料理・飲み物のラストオーダー、臨時休業の確認場所を記載します。

予約なしでも利用できますか?

予約優先か、当日席の有無、予約可能な人数、予約ページを案内します。

支払い方法は何がありますか?

現金、クレジットカード、電子マネー、QR決済を、実際に利用できるブランドまで確認して掲載します。

子ども連れ・ベビーカーで利用できますか?

年齢制限、子ども椅子、ベビーカー置き場、階段、離乳食の扱いなどを掲載します。

アレルギー対応はできますか?

対応可能範囲、確認方法、調理環境で意図しない混入を完全には防げない場合があること、最終判断方法を正確に案内します。

AIへ任せてよいこと・任せないこと

自動化しやすい

  • 営業時間・定休日
  • 所在地・交通・駐車場
  • 確認済みの支払い方法
  • 予約ページへの案内
  • 公開済みメニューの説明

人へ引き継ぐ

  • アレルギー安全性の保証
  • 当日の在庫・空席の断定
  • 返金・クレームの判断
  • 事故・体調不良など緊急連絡
  • 例外的な価格や予約の交渉
アレルギー

外食で不正確な情報を提供すると誤食事故につながる可能性があります。回答範囲と更新日を明らかにし、確認できない場合はスタッフへ引き継ぎます。

飲食店での改善例

CASE

月120件の電話を分類した小規模店

営業時間・場所・支払いが45件、予約希望が35件、変更が15件、営業電話が15件、その他が10件だったとします。先に定型案内をサイトと地図へ追加し、予約ボタンを見つけやすくします。残った電話だけAI受付・留守電・人への転送を検討します。

月額サービスを導入する前に、情報整備だけで何件減るかを確認できれば、必要な機能と費用を判断しやすくなります。予約電話が多い場合は、着信を減らすより予約完了率を上げる設計を優先します。

30日で進める手順

  1. 1週目|用件を数える予約、変更、案内、営業、緊急に分類します。
  2. 2週目|公開情報を直す電話が多い質問をサイトと地図へ追記します。
  3. 3週目|予約導線を短くする空席確認から予約完了までスマホで試します。
  4. 4週目|残った電話を設計する自動案内、留守電、AI電話、人の対応を使い分けます。
確認する数字

着信件数、予約獲得、営業時間中の中断時間、折り返し漏れを確認する。着信が減っても予約数や満足度が下がった場合は、窓口の分かりやすさと人への引き継ぎを見直します。

よくある質問

電話番号をサイトから消してもよいですか?

緊急連絡や予約変更が必要な店では慎重に判断します。電話を減らす場合も、代替手段と受付時間を分かりやすく示します。

営業時間を書いても電話が減りません。なぜですか?

地図や予約サイトと情報が違う、祝日・ラストオーダーが不明、スマホで見つけにくいなどが考えられます。実際の検索画面から確認します。

電話対応時間はどう測りますか?

通話時間だけでなく、作業中断、メモ、台帳転記、折り返しまで含めます。1週間測ると月間負担を見積もりやすくなります。

参考にした公的情報

最終確認:2026年7月19日

サイト用チャットボットを検討する前に

チャットボットへ任せやすいのは、営業時間、場所、支払い方法など、答えが決まっている質問です。アレルギー、当日の空席、返金、クレームなどは無理に自動回答せず、スタッフへ確認する案内に分けます。先に質問内容を把握しておくと、必要な機能を選びやすくなります。

よくある問い合わせを確認する