飲食店の資金繰り表の作り方

無料Excelテンプレートと記入例

飲食店向け13週間資金繰り表を無料配布。週ごとの入金・支払いを記入する方法、完成例、現金不足が起きる週の見つけ方を解説します。

店内で見積書と経費を確認する飲食店オーナー
イメージ画像:飲食店DXナビ編集部制作
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家賃や給与を払った後、口座にいくら残るのか。資金繰り表には、これから入るお金と支払うお金を日付に沿って記入します。無料のExcelテンプレートに通帳残高と支払予定を入力し、13週間先まで確認する手順を紹介します。

Excel・Googleスプレッドシート対応

飲食店向け13週間資金繰り表

記入用、記入例、使い方の3シートを収録しています。青い文字のセルだけを変更すると、週末残高と安全資金との差が自動で計算されます。

  • カード・QR・予約サイトの入金を分けて記録
  • 給与・家賃・税金・借入返済を週ごとに確認
  • 安全資金を下回る週を自動表示
無料テンプレートをダウンロード

1. 損益計算書では資金不足は分からない

損益計算書は「儲かったか」を見る書類で、資金繰り表は「現金が回るか」を見る書類です。この2つはずれます。キャッシュレス売上は計上と入金の日が違い、借入元本の返済は費用にならないのに現金を減らし、在庫は現金が形を変えたものです。

だから黒字でも資金は不足します。逆に赤字の月でも、入金の重なり方によっては現金が増えることがあります。判断に使うのは資金繰り表のほうです。

  • 売上が立った日と入金される日は違う
  • 借入元本の返済は費用に出ない
  • 仕入れた在庫は現金が形を変えたもの
  • 納税と社会保険は毎月出ない分だけ忘れやすい

2. なぜ13週間なのか

月単位で見ると、月内の谷が消えます。月末に大きな入金がある店は、月合計では黒字でも、給与日と家賃の重なる第3週に残高が底をつくことがあります。週単位にすると、この谷が見えます。

13週間はおよそ3か月です。これより短いと打ち手を打つ時間が足りず、これより長いと精度が落ちて更新が続きません。まず13週で作り、その先は月単位で6〜12か月を粗く見る方法が現実的です。

3. 記入する項目を決める

最初に列を「週」、行を「入金」「支払い」に分けます。行の数は多いほど良いわけではありません。金額が大きい順に並べ、細かいものは「その他」でまとめます。

入金は入金日で書きます。売上日ではありません。カード・QR決済・予約サイト・デリバリーは、それぞれ入金サイクルと手数料が違うので、分けて記入します。

  • 入金:現金売上/カード・QR/予約サイト/デリバリー/その他
  • 支払い:仕入/人件費/家賃/水道光熱/リース・サブスク/借入返済/税金・社会保険
  • 週初残高=前週の週末残高
  • 週末残高=週初残高+入金-支払い

4. 将来の週をどう埋めるか

先の週ほど数字は不確かになります。売上は直近4週の同じ曜日の平均を基準にし、予約が入っている日と近隣のイベントだけ手で調整します。予測を細かくしても当たらないので、時間をかける場所ではありません。

確度が高いのは支払い側です。家賃、リース、借入返済、社会保険は金額も日付も決まっています。まず支払いを全部埋めると、それだけで「いつ苦しいか」の輪郭が見えます。

  • 売上は直近4週の同曜日平均から置く
  • 家賃・リース・返済・税金は金額も日付も確定している
  • 確定した支払いを先に埋める
  • 予測が外れた週は翌週に実績で上書きする

5. 安全資金を決めて、下回る週を探す

残高がゼロを下回るかどうかで判断すると手遅れになります。設備の故障や急な仕入れに備え、月間の現金支出の半月〜1か月分を「安全資金」として設定し、それを下回る週を警戒ラインにします。

下回る週が見つかったら、順番に手を打ちます。支払日の調整、入金サイクルの見直し、在庫の圧縮、そして足りなければ金融機関への相談です。残高がほぼゼロになってから相談すると、選べる手段が減ります。

6. 毎週15分で更新する

作って終わりにすると意味がありません。曜日を決めて、先週の実績を入れ、13週目を1週分足します。慣れれば15分で終わります。

項目を増やしたくなったら、増やす前に「その数字を見て行動が変わるか」を考えてください。変わらないなら不要です。続けられる形が、正確な形より優先されます。

参考情報

料金、規約、制度、検索サービスの仕様は変更されることがあります。実際に契約・申請・設定を変更する前に、必ず提供元の最新情報を確認してください。

記事更新:2026年9月6日

この記事は一般的な店舗運営の考え方をまとめたものです。会計、税務、法務、労務など個別判断が必要な内容は、税理士、弁護士、社会保険労務士、公的相談窓口等へご相談ください。編集方針を見る